素材名ではなく「素材の状態」まで確認して方式を選ぶ
木・革・紙 → Diode/CO₂、透明アクリル → CO₂、裸金属マーキング → 1064nm系IR/Fiberが大きな出発点です。ただし同じ素材カテゴリでも色・厚み・表面処理が違えば結果は変わります。成分不明のプラスチックは加工しないでください。
素材から見たレーザー方式の地図
レーザー加工機は「高出力なら何でも加工できる」機械ではありません。光の波長を素材がどれだけ吸収するか、材料が熱でどう変化するかによって向き不向きが決まります。まず素材ごとの大きな方向を把握し、その後に機種の公式材料表で確認します。
| 素材 | 候補になりやすい方式 | 主な加工 | 特に確認すること |
|---|---|---|---|
| 木材・合板 | Diode / CO₂ | 彫刻・切断 | 樹種、接着剤、厚み、ヤニ、Air Assist |
| 革 | Diode / CO₂ | 彫刻・切断 | 天然/合皮、成分、臭い、焼け |
| 紙・段ボール | Diode / CO₂ | 切断・彫刻 | 非常に可燃性が高い。加工中は常時監視 |
| 透明アクリル | CO₂ | 切断・彫刻 | 青色Diodeは透過しやすい。色・厚み・Cast/Extruded |
| 黒/濃色アクリル | Diode / CO₂、IRは一部彫刻 | 彫刻・切断 | 色と配合で結果が変化 |
| 裸金属 | 1064nm IR / Fiber / MOPA | マーキング・深彫り等 | 材質、表面処理、必要深さ |
| 塗装/アルマイト金属 | Diode / IR / Fiber等 | 表面層の除去・マーキング | 下地とコーティングの安全性 |
| ガラス | CO₂ / UV等、Diodeは補助材を使う例 | 表面マーキング | ガラス種類、熱割れ、対応方式 |
| 樹脂・プラスチック | 素材により大きく異なる | マーキング等 | 成分不明は加工しない。PVC等は危険 |
木・革は「焦げをどう管理するか」まで見る
木材や革はレーザー加工の定番ですが、樹種・含水率・接着剤・表面処理で仕上がりが変わります。切断ではAir Assistが煙や炭化物を加工点から吹き飛ばし、切断安定性や焦げの低減に役立つとメーカーも案内しています。合板は接着剤の種類もあるため、レーザー加工向け材料を使う方が扱いやすくなります。
アクリルは色と透明度で別素材と考える
透明アクリルと黒アクリルを同じ「アクリル」として扱うと選定を誤りやすくなります。透明材を切るならCO₂が有力で、黒など不透明材は青色Diodeでも候補になります。詳細はアクリル加工ガイドで整理しています。
金属は「表面」と「母材」を分ける
青色Diodeで塗装やアルマイト層を除去して模様を作れるケースがあっても、それは裸金属を深く彫ることと同じではありません。裸金属への細密マーキングは1064nm系IR/Fiberが候補になり、深彫り・カラー・切断ではさらに機種能力が分かれます。
加工してはいけない・慎重に扱う素材
xToolの安全ガイドではPVC/ビニールなど塩素を含む素材は有害・腐食性の蒸気を発生させるとして加工しないよう警告しています。成分不明のプラスチックや合皮も、見た目だけで判断しないでください。
素材設定は「正解値」ではなくスタート地点
メーカーが公開する出力・速度・パス数は非常に有用ですが、同じ素材名でもロットや色、厚み、表面、フォーカスで変わります。公式設定を初期値にして、小さなテストマトリクスで必要以上に強く当てない条件から詰めます。販売品なら使った材料ロットと設定を記録しておくと再現しやすくなります。
素材から選ぶときの失敗例
アクリルは透明/色、金属は表面処理、革は天然/合皮などで挙動が変わります。
機種・材料ロット・焦点が違えば結果も変わります。端材テストを挟みます。
レーザー加工では有害ガスや腐食性蒸気の危険があります。
切れるだけでなく、焦げ、溶け、臭い、エッジ、再現性まで確認します。
よくある質問
木材ならどのレーザー方式がいい?
プラスチックは全部レーザー加工できますか?
ガラスはレーザー加工できますか?
素材テストはどう始めればいい?
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本文はメーカー公式の安全ガイド、素材設定、加工ガイド等を優先して整理しています。個別の数値設定は素材ロットや機種・ファームウェアでも変わるため、本文では固定値を断定せず、選定の考え方を中心にしています。