透明アクリルの切断が主目的なら、CO₂から比較
一般的な青色Diodeは透明アクリルに吸収されにくいため、透明材の切断を日常的に行うならCO₂を第一候補にします。黒・濃色の不透明アクリルはDiodeでも候補になります。透明材へのDiode彫刻は遮光層を使う方法がありますが、量産性まで考えると方式から選ぶ方が分かりやすいです。
最初に「透明か、不透明か」を分ける
アクリル選びで最初に見るべきなのは厚みより透明度と色です。青色Diodeレーザーは可視光に近い波長を使うため、透明アクリルでは光が通りやすく、エネルギーを十分に吸収できません。一方、CO₂レーザーの10.6μm帯はアクリルに吸収されやすく、透明アクリルの加工で一般的に使われます。
透明アクリルを切りたい
CO₂を第一候補に。青色Diodeの出力を上げる前に方式を見直します。
黒・濃色の不透明材
Diodeでも候補になります。色と配合で吸収が変わるため素材表を確認。
透明材へ彫刻だけ
Diodeで遮光層を使う方法もありますが、作業工程と仕上がりの再現性を考えます。
アクリルとレーザー方式の相性
| 加工したいこと | 青色Diode | CO₂ | IR / Fiber / UV |
|---|---|---|---|
| 透明アクリルの切断 | 原則不向き。波長を吸収しにくい | 有力候補透明材まで含めて加工範囲が広い | 方式・機種により用途が異なる。切断目的とは限らない |
| 黒・濃色不透明アクリル | 機種・色・厚み次第で彫刻/切断候補 | 彫刻/切断の候補 | IRは黒色不透明材への彫刻例あり |
| 透明材への表面彫刻 | 遮光層など下処理が必要になる場合 | 候補 | UV等、機種適合により候補 |
| 量産・厚物 | 対応色なら可能だが速度とパス数を確認 | 切断用途で比較しやすい | 機種の主用途を確認 |
透明・白・青・ミラーなど、色や表面状態で青色Diodeとの相性が変わります。商品ページで「Acrylic」とだけ書かれている場合も、どの色・厚み・加工方法を指しているかまで確認してください。
CastとExtrudedの違い
アクリル板には大きくCast(キャスト)とExtruded(押出)があります。メーカー公式ガイドでは、Castは彫刻で白くコントラストの出やすい仕上がりが得やすく、Extrudedは切断用途で使われることがあると案内されています。一方で、近年の公式材料ではCastを切断にも推奨する例があり、最終的には材料銘柄と機種の組み合わせでテストするのが確実です。
同じ3mm黒アクリルでもメーカー、色剤、表面、保護フィルムで設定が変わります。量産では材料を固定してテストマトリクスを保存すると再現性を上げやすくなります。
厚みは「一発で切れるか」より仕上がりで見る
必要な出力は厚みだけで決まりません。焦点、速度、パス数、Air Assist、材料の平坦性、レンズの状態などが切断結果に影響します。高出力で無理に一度に切るより、メーカー推奨設定や端材テストから始め、溶け・再融着・焦げ・炎が出ていないか確認します。
切断品質に効く周辺要素
Air Assist
煙や粉じんを加工点から逃がし、切断安定性や汚れの低減に役立ちます。
ハニカム / スラット
材料の裏面に熱や煙がたまりにくい構成を作り、切断時の裏面汚れを抑えやすくします。
排気
アクリル加工は臭いも出ます。屋外排気またはメーカー指定の集塵・浄化構成を確認。
アクリル加工で多い選定ミス
問題が出力ではなく波長相性なら、方式選びを変えない限り解決しにくいです。
同じ機種でも色が変わると吸収率が変わり、結果は別物になります。
ロット差や保護膜の違いで失敗すると、材料ロスが一気に増えます。
販売品では溶け、煤、再融着、エッジの見た目まで商品品質です。
よくある質問
透明アクリルはDiodeレーザーで切れますか?
透明アクリルにDiodeで彫刻はできますか?
黒いアクリルならDiodeで加工できますか?
CastとExtrudedはどちらがいい?
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本文はメーカー公式の安全ガイド、素材設定、加工ガイド等を優先して整理しています。個別の数値設定は素材ロットや機種・ファームウェアでも変わるため、本文では固定値を断定せず、選定の考え方を中心にしています。